柳沢賢一郎(著)『コンピュータはそんなにエライのか』
ISBN:4896914759
世にコンピュータ叩きの本はたくさんある。私は職業柄、現代日本人の抱えるストレスに興味があって、いろいろと読んでみている。そういう本に書いてあることの全てが妥当だとは思えない。
この本もタイトルだけみると、そういった感情的なコンピュータ否定論なのかと思ってしまうが、内容は全然違う。この本に述べられているのは、1960年代からコンピュータとつき合ってきた著者による、日本および世界の実状をしっかり捉えた考察だと思う。
本書はweblogブームが始まるずっと前の2000年の刊なのだが、そういうものが流行る本質も既に指摘されている。ここにその内容を書こうとしたが、この日記の自己否定につながってしまうのでやめた。興味のある人は本で読んでみて下さい。
著者の述べるところによると、コンピュータとつき合う上で注意すべきは、「現実と仮想を混同するな」ということになろうか。私はそう読みました。